1948-11-28 第3回国会 衆議院 本会議 第23号
今や、戰爭責任者に対する東京裁判もいよいよ終結し、世界平和のための最後の断が下され、平和への熱情と民主主義への要求がその高調に達しておりまするこのときに、これを契機として一日も早く講和会議の促進せられまするよう衷心より懇請するものであり、ここに本決議案に賛成の意を表する次第であります。(拍手)
今や、戰爭責任者に対する東京裁判もいよいよ終結し、世界平和のための最後の断が下され、平和への熱情と民主主義への要求がその高調に達しておりまするこのときに、これを契機として一日も早く講和会議の促進せられまするよう衷心より懇請するものであり、ここに本決議案に賛成の意を表する次第であります。(拍手)
しかし、今や戰爭責任者の断罪により、戰爭の終末決算は遂げられたと思います。 ここにおいて、われわれは、憂欝なる世相、そして悩み多かりし過去の罪惡の償いを清算いたしまして、平和なる文化國家の建設をこそ切望するものであります。
私は極く最近東京國際裁判においての判決文の中に、ウェツプ裁判長が、日本の戰爭責任者たちがごまかしと言逃れとに終始しておるということを言われたことは、実に非痛の感に堪えないのであります。これはどういうところから來ているかというと、私はあの方たちのしても、必らずしも意図としてごまかしをし、言逃れをされたとは私は考えない。
東久邇宮、幣原、吉田内閣から現片山内閣に至るまで、すべての内閣は戰犯人、戰爭責任者の糾明と追放を積極的にやつていない。みんなGHQの督促を受けてやつている。これは何というていたらくであるか。鳩山君、石橋湛山君、平野君、林君のごときはこれはどうであるか。戰前の一切の政治的大罪惡を反省するどころか、彼らの今まで動かして來た帝國主義的野望を現在においても達成しようとするのである。
結局今敗戰後の日本の現状につきましては、戰爭の犠牲者も一般の人もよく承知しておりますが、私はただ戰爭犠牲者は戰爭責任者ではない、戰爭指導者ではない。
戰爭責任を糺弾いたしまして、戰爭責任者を追放いたしますることは、我が國の精神的武装解除でありまして、平和会議に臨む絶対的前提條件であるのであります。このことは現内閣成立の当初におきまして、関係方面からも嚴粛な申入れがあつたのであります。幣原内閣並びに吉田内閣以來、数次の声明、諸種の法令によつて明らかにされておりまする線に沿いまして、その仕事を進めておるのであります。